第1回 横浜市障害者施策検討部会会議録 日 時 令和2年8月3日(月)14時00分~16時30分 開催場所 横浜市研修センター 401・402 出 席 者 (五十音順) 赤川委員、飯山委員、井出委員、井上委員、大羽委員、岡村委員、坂田委員、須山委員、中瀬委員、奈良﨑委員、渡部委員 欠 席 者 鈴木委員、森委員 開催形態 公開(傍聴者 なし) 議 題 議題 (1) 会長の選出 (2) 障害者プラン素案の策定について 議 事 議題1 会長の選出 事務局/本部会の会長を選出したいと思う。どなたかご意見はあるか。 坂田委員/渡部委員にお願いしたい。 (一同賛成) 事務局/では職務代理者を選出したいと思う。会長からお願いしたい。 渡部会長/本日ご欠席ではあるが森委員にお願いしたい。ご了解いただけるか、事務局から確認してもらいたい。 事務局/では事務局のほうから森委員に確認させていただく。 (渡部会長あいさつ) 議題2 障害者プラン素案の策定について 渡部会長/第4期素案の策定について事務局から説明をお願いしたい。 また、15時を目安に休憩に入りたい。進め方としては、15時までに1章、2章、3章の最初まで目標に進めていきたい。 事務局/概要の説明(資料1-1,1-2、素案1章、2章の説明) 渡部委員/これまでのことでご質問、ご意見いかがだろうか。 私から1つだけよろしいか。 今回第4期に移るにあたり、資料第1章の4ページ、国の動向というところの上に、大きく5つの分類で進めていくことになっている。そのこと自体は賛成だが、生活の場面1と記載する必要があるか。 あともう1つ、続いて第2章の6ページ、これまでの振り返り・課題の部分で、 その課題の2行目に地域療育センターを中心とした支援の充実等いう記載がある。一方で3章の14ページに答申をさせていただいたというところに、抜本的な見直しという記載もある。辻褄が合うような形で記載いただけるといい。 つづいて第3章のご説明をお願いしたい。それを踏まえて質疑に入りたい。 事務局/第3章の説明(素案(案)) 渡部会長/何かご意見、ご質問はあるか。 奈良﨑委員/障害者権利条約は一般の人でも分かるのか。専門職でも知らない人がいるのに、ここで掲載していいのか驚いてしまう。 事務局/条文を全部載せるのはボリュームがあるので難しいが、目的や条約に定められている大枠のものを用語解説のように記載するのはどうだろうか。 渡部会長/奈良崎委員、どういう表現がいいかご意見があればお願いしたい。事務局のほうで検討ということであればそれで進めたいがいかがか。 奈良﨑委員/障害者権利条約自体の量が多い。簡単に条約の説明だけでいいと思う。一般市民が説明が無いときに見たときに分かりにくいと思う。 渡部会長/それでは、以上を踏まえて、それぞれの場面ごとに進めていきたい。 最初が様々な生活の場面を支えるものということになる。文章が多いので、少し説明にも時間がかかると思うが、そのあとに議論を行いたいと思う。 事務局/素案(案)第3章の説明 渡部会長/委員の皆様、何かございますか。 大羽委員/人材確保のところだが、ここに記載されていることはよくわかる。障害福祉分野の仕事の魅力という理念はわかるが、理念だけでは済まないところがある。障害福祉を支えるほうの生活の安定が必要である。書きにくいかもしれないが、そういうことを記載しなければいけないのではないか。 事務局/国のほうでも処遇改善ということで法定サービスについては処遇改善加算を実施している。大羽委員がおっしゃるのは、横浜市としてもさらに検討あるいは実施するというご意見でよいか。 渡部会長/そういうことを加味しながらも発信したほうがいいのでは。 大羽委員/補足させていただくと、計画相談は横浜市では進んでいないと言われているが、計画相談の事業をやると赤字になることを実態としてあるとするならばそこを含めながら検討すべきではないか。 飯山委員/権利擁護についてだが、文章にするとこのように書くしかないかもしれないが、障害のある方たちが一般企業で働くとき、現場ではサポートをしてくれず、差別や虐待のような事例もある。働くことを支えることもプランに記載されているので、事業者にも普及啓発のような文言があればいいと思う。 相談支援について、横浜はとても分かりにくいというアンケートだが、 相談に繋がった時点で困りごとは半分以上解決できる。一般の事業でもアウトリーチみたいな相談支援の公策を考えられないだろうか。6年後を考えたときに困ったときの相談場所ではなく、身近な相談者がいる場所があってもいいのではないか。困っている人は困っていることが分からない。そういう工夫はプランの中にあれば嬉しい。 赤川委員/大羽委員と被るが、人材確保についてお話したい。資料にも記載があるが、福祉で働く人を増やしていくには相当努力しないと難しいと感じている。 グループホームでいうと、毎年200人分整備すると記載されているが、具体的にどのくらいの何人の支援者が必要なのか。 質の確保も必要だと感じている。これからとても求められてくるのではないか。計画相談についていうと、量の問題もあるが、そもそもそこに入ってくる人材が高いレベルではないと難しいと感じている。 分野を超えて求められているという発想は非常に大切だと感じている。 市の施策として、福祉の働く人の割合を増やすという発想が必要である。 投票について権利擁護に入るか分からないが、障害のある人への配慮が現場(横浜市)で機能していないと感じている。マニュアルがあると聞くが、それを公開してほしいと思う。投票も当たり前の権利なので、そこをお願いしたい。 奈良﨑委員/1つめ。代筆ということで、できれば知的障害にもいれてほしい。知的障害の人も親や支援者が代筆するが、なるべく本人が書きたいので本人向けにもそういうものがほしい。2つめ。知的障害の会議の分かりやすい研修を入れてほしいと思った。 須山委員/情報保障の取組の合理的配慮の提供について、視覚障害者・聴覚障害者・知的障害者、それぞれの合理的配慮は違う。これを一緒にしてしまうと一般の人にはわからないのではないか。 私のことでいえば、コロナでマスクを着けていると口の動きが分からないので会話も聞き取りにくくなる。社会情勢でも配慮が異なる。手話で遠隔通信が確立されているが、中途失聴者には手話が分からない、聴覚障害=手話ではなく、そういうところにも視点を向けていただいて、要約筆記の遠隔通信やパソコンを使った要約筆記の情報保障を充実させてほしいと感じた。 渡部会長/いったんここで休憩としたい。 (10分休憩) 事務局/大羽委員、赤川委員からいただいた人材確保について具体的に言えるわけではないが、表現も含めて、支援者も安心して働き続けられることも魅力の一つとして標記できるよう検討したいと思う。質の確保も含めて福祉分野だけではなく色々な分野と協働していくことも標記させていただきたいと思う。 権利擁護についてもいくつかご意見をいただいた。 まずは市民や支援者、企業向けにも働きかけていくというとこは、市民への普及啓発にある意味含んでいるかもしれない。実際には差別解消法の研修を企業向けにも実施している。そこがもう少し分かりやすい表現に考えたい。 投票時の部分について確認したい。情報保障の1つだと思うが、選挙は大切な権利なので確認をきっちりしていきたい。 それから、情報保障のところで意見をいただいたが、それぞれの障害に合わせた支援ということで、一般の方が分かりやすいような表現を考えていきたい。また良い意味でICTの活用を考えていきたい。 奈良崎委員からもご意見をいただいたが、代読代筆や支援者の研修について文章表現でどこまでできるか分からないが、考えていきたい。 相談支援について、飯山委員からアウトリーチのご提案があった。精神障害の分野ではそのような議論がされているが、これから議論する第4章でもご意見をいただきながら考えていきたい。 渡部会長/生活の場面1という部分についてご説明いただきたい。 事務局/生活の場面1 住む・暮らす の説明 渡部会長/ご意見をお願いしたい。 赤川委員/19ページだが、12人少なくなっているが、入所施設の定員を少なくしていることだと思うが、入所から何人地域移行されているかも記載してほしい。 入所施設を横浜市としてどのように機能させていくのを記載してほしい。 そういう意味では松風学園は市の施設なので、入所している人をどのように地域に戻していくのか数値を具体的に記載してほしい。 あともう一つ。共同生活援助でグループホームを1年間に200人分整備すると記載されているが、参考資料のアンケートの21ページのようにせっかくアンケートをとっていただいたので、例えば将来グループホームに住みたいという方の障害種別、障害区分、それに基づいて、一律に整備するのではなくて、精神障害のグループホームはいくつというような記載のほうがよいのではないか。 岡村委員/横浜市のほうでやっているのは理解しているが、引きこもりの問題や表面にでてこない、特に40代半ばで引きこもっている人達が問題になっている。そういう人たちを地域包括システムでなんとか見出すような発掘するような、こういう障害支援の施策だけではなく、介護保険や地域ケアプラザのケアマネージャーと連携して高齢者と一緒にいる障害者を見いだせることも考えられるのかなと思う。そのようなひとたちへの手の差し伸べ方を考えてほしい。 入院している方これだけいろいろな施策が報じられているので、少しずつでも前進していると思うが、そこに現れない人がたくさんいる。そういう人たちを見出す方法をやっていってほしい。計画相談にもそういった人たちは来ないので、ほかの事業と一緒に連携してやっていただければいいと思う。 飯山委員/28ページの障害者自立生活アシスタント事業が無くならずに推進ということでとても感謝しているが、ほんとうにこれで間に合っていくのか。 利用者をこれからどうしていくのか気になる。見直しの時までに考えていかなければいけない。 松風学園について。この計画を読むと、老朽化施設と同じ進め方であるが、横浜市は地域で暮らすことを支えることを考えているので、行動障害が激しい人たち、医療と福祉が密接になっているようなそういう担保がないと民間では先がない。ハードの整備だけではなく、公的な施設として、横浜の生活を支えることを切に願っている。強度行動障害は退院先がない。うまく松風学園の広さも含めて活用していただきたい。 坂田委員/後見的支援制度は推進になっているので、このまま推進してほしい。成年後見制度がもう少し分かりやすく手伝ってくれるところがあると後見人も申立人も増えるのかなと思う。私のところも弁護士さんと勉強会を行っているが一歩踏み出せない。分かりやすいパンフレット等があればいい。 事務局/赤川委員からあった地域移行についてだが、20ページをご覧いただきたい。地域移行の考え方ということでトピックスとして掲載しているが、左側の指標、それから人数の根拠については4行目に記載されているように、国の6期の計画に基づき、令和2年から令和5年度末までに地域生活の移行を87人、全体の入所者の約6%、施設入所者数は23人、約1.6%の減少を見込むこととしている。国の指標に基づいた数値が記載されている数値である。 松風学園の入所施設の定員については横ばいという考え方である。 入所施設における公立施設(松風学園)の役割について、プラン上は再整備としか記載をしていないが、再整備を進める中で公立施設の在り方検討を行っている。素案ができるまでには盛り込めればと思う。 グループホームの数字の根拠だが、区役所の調査における希望者数、それから入所施設のアセスメントシートから施設から地域移行される方がどのくらいか調査を行い見込んだ数、また特別支援学校の卒業生の方でグループホームを希望されている数を足すとおおよそ3年間で600人となっているため、それを割り返して1年間で200人としている。 こちらのニーズの把握調査は中長期的なご希望というようにとらえており、現実的な数値かなとご提案している状況である。 飯山委員からの質問だが、中の役割について検討していく。 事務局/岡村委員からご発言いただいた、8050問題、引きこもりの問題について、現在横浜市では生活支援課を中心としながら行政の中でも横の連携をとっている。介護保険のケアマネージャーとも連携することも検討しているが、どこまでプランに書き込むかは検討していきたい。 坂田委員からあった成年後見制度についてだが、横浜市社会福祉協議会のあんしんセンターが進めているが、法的に守れる仕組みなので、横浜市後見的支援制度とうまく組み合わせながら広報ができるようにと考えているが、どのようにプランに記載するか検討していきたい。 渡部会長/場面2について説明をお願いしたい。 事務局/(生活の場面2について説明) 渡部会長/ご意見いかがか。 中瀬委員/防災・減災のところだが、福祉避難所での障害者の過ごし方について、あまりプランに福祉避難所について記載がないが、今回の新型コロナウイルス感染症下での過ごし方などに触れておくことは障害者の方も安心する一つの材料ではないか。 事務局/コロナ禍での福祉避難所についての在り方について、防災計画のほうで計画していることと、コロナの状況が動いている最中のため記載できていない。書き込めるかも含めて確認してみたい。 奈良﨑委員/できれば、避難所にテレビがある等の説明があるといい。コロナ禍ではストレス発散ができないという話が仲間内であった。 渡部会長/どこまで書き込めるかはあるが、事務局のほうも受け止めて検討していいただきたい。次に生活の場面3をお願いしたい。 事務局/(生活の場面3の説明) 渡部会長/ご発言いかがか。 飯山委員/特別支援学校だけではなくサポート校にも大分こういう方たちが入ってきている中で情報が入ってきていない。どう書き込むか分からないが把握していてほしい。 井出委員/教育のことだが、市の方と連携していきたいと考えている。 渡部会長/1点だけ私から。取組1についてだが、おそらく横浜市特別支援教育相談センターの相談件数は考えられない数になっているのだろう。新しく就学する子、あるいは途中での就学先について相談について十分に進められない状況だと思うが、今後の方向性があればお聞かせいただきたい。 事務局/飯山委員や井出委員からいただいた意見は検討したい。会長からいただいた意見として、年間5千件ほどのご相談をいただいている。一人ひとりの就学の相談にかけられる時間が限られているが、その中で中身を充実させることを進めていくために体制を拡充したりしてきたが、引き続きスムーズな教育の場を選択できるように目標を掲げていきたい。 渡部会長/生活の場面4と第4章と第5章をお願いしたい。 事務局/(生活の場面4の説明) (第4章、第5章の説明) 渡部会長/それでは、ただ今のご説明、全体を通してのご意見はいかがか。 岡村委員/精神障害にも対応した地域包括ケアシステムについてだが、このプランが充実したものにならないと、どこに相談したらいいか分からない。本人が知らないとどうにもならない。情報として流してもらえればうれしい。そのようなシステムを願っている。 飯山委員/53ページの就労移行支援について。見込み数を増やしているが、非常に苦しい経営状況で撤退するところもあると聞いている。 須山委員/全体の意見ということで発言させていただく。障害者にアンケートをとって、役所や銀行の手続きが分かりにくいという意見があった。そのため、分かりやすい情報発信を横浜市にはお願いしたい。 十分な収入がないから不安があるという意見もある。健康・体力においては横浜市も取り組んでいると思うが、賃金収入等の取組については不十分と感じる。 国の通知(情報)は読んでいてわかりにくいので、国からの伝達の情報をわかりやすくしてほしい。 坂田委員/放課後等デイサービスがどんどん増えているのは心配している。学校に行っている間、朝送迎車で行き、帰りもそのまま送ってくれるため家の周りの人が障害者の子がいることが分からないのではないか。 この時期に親と向き合う時間もないまま就労期を迎えると、一人で就労に行けなくなってしまうケースもある。こんなに必要なのか。おかあさん達が経験してしまうと楽な方に進んでしまうのは分かるし、ニーズがあるから増やすのだろうが、少し心配になる。訓練会でもその話がでている。 渡部会長/可能な範囲で事務局からお願いしたい。 事務局/日中活動の充実の選択肢の伸びの見込みだが、過去の支給決定者数を考慮しているためその結果増えている。施設への支援も行っていきたいと考えている。 放課後等デイサービスについて、横浜市として増やす減らすということではなく、現在の申請見込みから数値目標を設定している。利用の仕方も毎日ではないため、放課後デイサービスを利用しながらご家庭の過ごし方をどうしていくかなどの生活全体をみてサービス支給を支援していきたいと考えている。 岡村委員のご発言について。いずれにせよ地域づくりだと思っているので、充実をさせていきたい。 渡部会長/須山委員も発言していたが、やはり分かりやすさというのは、こういう状況になればなるほど必要となってくると思うので、今後様々なところで工夫や検討をしていただきたいがいかがか。 事務局/コロナの関係の通知もそうだが、かみ砕いてお知らせするということが追い付いていない。何かを選択する、選ぶときにも情報があってこそだと思っている。情報提供を充実させていくことは必要なことだと感じているため、権利擁護等も含めて記載させていただきたいと思う。 推進協議会でも、障害者プランそのものも分かりにくいと奈良﨑委員から言われている。ポイントをチョイスして分かりやすい版を作成していきたいと考えている。 渡部会長/貴重なご発言ありがとうございました。今日の議題についてはこれで終わりにしたい。事務局からお願いしたい。 事務局/本日事務局の上條の方からご挨拶をいただく予定だったため最後に挨拶をいただきたい。 上條部長/(あいさつ) 事務局/それでは以上を持ちまして会議を終了したい。 次回の検討部会の日程は11月16日(月)14時からとさせていただく。 資 料 ・ 特記事項 資料 障害者プラン素案(案) 資料1-1 障害者プラン概要 資料1-2 素案概要 資料1-3 意見対応表 参考資料1 当事者アンケート報告書 参考資料2 素案骨子全文