一般質問から
9月8日本会議(第2日)において、市政全般に関する方針や事業などについて、各会派を代表して8人の議員から「一般質問」が行われました。その中から、14項目を抜粋して掲載します。

【自民党】6問
●アフターコロナ時代の横浜市の市政運営
●がん検診受診率向上に向けた取組の推進
●横浜イノベーションIR
●都心臨海部における消防力の強化
●横浜市立市民病院の新型コロナウイルス感染症による影響と病院経営
●旧市民病院を活用した宿泊療養施設の運営

【立国フ】3問
●新型コロナウイルス感染症対策
●IR・カジノ
●新型コロナウイルス感染症禍における障がいのある方たちの働く場の確保

【公明党】3問
●コロナ禍における避難所運営の在り方
●国際平和
●令和3年度からの中学校給食

【共産党】1問
●IR・カジノ

【豊田】1問
●構造改革の必要性


公民連携 新型コロナウイルス感染症対策 立国フ
(問) 臨海都心部の観光客の減少や市内商店街の売り上げの落ち込みなど、非常に厳しい状況にあるとうかがっています。行政の支援だけで市内の消費を喚起していくことには、限界があると感じています。経済再生のためには、公民連携によって、都心臨海部など市域での消費を拡大する取組を一層支援していくべきと考えますが、いかがですか。 
(答) 本年5月、市内のNPOと共に公民連携のプラットフォーム「おたがいハマ」を立ち上げ、市内飲食店の取組情報を発信する多くの民間サイトを集約し、分かりやすく伝えることで消費の拡大につなげています。また、都心臨海部の観光や市内商店街の活性化に寄与するアイデアを民間の皆様と共に出し合い、それらを形にしていく取組を今後もより一層進めていきます。

政策 構造改革の必要性 豊田
(問) 次年度予算編成の方針に合わせ、長期財政推計が提示されました。このままでは近い将来、経常的に年1000億円を超える収支不足に陥るという衝撃的なものです。IRのような不確実性の高い投機に拘泥するのではなく、特別自治市の早期実現といった構造改革に取り組むことこそが急務ではないかと考えますが、いかがですか。
(答) 付属機関である横浜市大都市自治研究会から、年内に「特別自治市の制度設計のあり方」について最終答申をいただく予定です。一方、大阪市では今秋に都構想の実現に向けた住民投票の実施が見込まれており、今後、大都市の統治機構が大きく変わる可能性があります。こうした機会を捉え、他の指定都市とも連携し、国等に対して大都市のあり方を提起するなど、市としても、指定都市市長会としても悲願である特別自治市の早期実現に向け、しっかりと取り組んでいきます。

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防災 コロナ禍における避難所運営の在り方 公明党
(問) 災害の発生状況や帰宅を判断するために情報を取得したいと考えたときに、避難所にWi-Fi環境が必要だと考えます。地域防災拠点でのWi-Fi環境について、うかがいます。
(答) 現在、小・中学校で教育のためのWi-Fi整備を進めており、災害時にも利用できるようにしていきます。さらに、民間事業者が避難所でのWi-Fi環境を提供する取組なども活用し、避難している市民の皆様のWi-Fi環境を確保していきます。

財政 アフターコロナ時代の横浜市の市政運営 自民党
(問) 財政運営については、先行きが見通しにくい不確実性の下での運営などの厳しさが予想されます。市長は、中期4か年計画(※1)に掲げた横浜方式のプライマリーバランス(※2)の計画期間通期での均衡確保という財政目標について、目標変更の必要性を議案関連質疑で言及しました。中期4か年計画の市債活用の財政目標変更の必要性をこの時期に言及した考えについて、うかがいます。
(答) 市政を預かる者として、「横浜市将来にわたる責任ある財政運営の推進に関する条例」を重視し、財政目標の設定による計画的な財政運営に取り組んでいます。コロナ禍の税収減の影響は極めて大きく、市民生活、市内経済を守るためには赤字地方債の活用が不可避であることから、予算編成に着手する段階で市債活用の財政目標の変更を検討する必要があると考えました。

用語解説
中期4か年計画 (文中の(※1)で表示)
中長期的な戦略と平成30年度から令和3年度までの4年間に重点的に推進すべき政策を取りまとめた計画。
横浜方式のプライマリーバランス (文中の(※2)で表示)
市債の新規発行額を元金償還額の範囲内とする指標。

国際 国際平和 公明党
(問) 国家間の核抑止力を前提とした安全保障に依存するのではなく、市民社会の対話により、世界の平和と安定の実現を目指すべきと考えます。対話による国際平和の実現に向けて、若い世代の国際交流の役割は重要と考えますが、いかがですか。
(答) 国際平和の推進に関する条例でも、「国際親善や相互理解を深めることが世界の平和につながる」とあり、とりわけ、次代を担う若い世代による国際交流は重要です。これまで市では、アフリカとの一校一国(※)や、海外の学校との学生交流などに取り組んでおり、今後、ホストタウン交流の取組も活用しながら、交流機会の拡大・創出に努めていきます。

用語解説
アフリカとの一校一国 (文中の(※1)で表示)
市内小中学校がアフリカの一国を交流国と定めて交流を行うことにより、アフリカ各国への理解を深めることを目的とした取組。